頭の中の整理整頓

定期的に頭の中を整理整頓していくことはとても大切です。
 
頭の中が散らかったままでは表層的な行動しか起こせず、そのうちなんのためにやっているのかわからなくなり、しまいには気力が奪われます。だから定期的に「今、全体はこうなっていて(ここに問題があって)、その上でこれからどうするか」ということを見通し、考えていることとやっていることを一致させていく必要があります。
 
 
しかし、自力で頭の中を整理整頓してくのは結構難しいです。
私自身はその訓練を重ねていると自覚していますが、それでも億劫になるときがあります。
 
それはあらゆる知識が増えるからなのだと思います。
物事の知識が増え、理解が深まるということは「何がわからないのかがはっきりわかって区別できるようになる」ということであり、逆説的ですが、それはわからないことが増えるということにもなります。
 
つまり、今まで見えていなかったものが見えるようになることでわからないことがこんなにあるんだと把握できるようになるということです。
 
しかし昨今は「答えがない状態に耐えられない人」が増えていると感じます。
そういう人は、自分がしっくりくる答えを自ら作り出します。
その裏側には安心したい/不安な状態でいたくないという動機が見え隠れします。
 
私も過去はそうであったので、その気持ちはとてもよくわかります。
そして今も気をつけていないと、自分の都合の良い見方をしようとします。
それが人間ってもんです。
なのでこれを読んだその当事者が「自分のことだ」と自覚することはほとんどないでしょう。それは当事者にとって、気づきたくないことだからです。
 
当事者とは、これが答えだと決定することで安心を得ている人です。
しかしそれはどこまでいっても自分の都合の良い答えであって、真実ではないと考えます。
 
私はその態度がとても嫌なので、自分の考えを常に疑い、厳しく見ようとします。
 
話がズレました。
 
私は元々、性格的にも分析するのが好きなタイプで、何か問題が発覚したときは探偵モードで原因がわかるまで追求する気質です。線路からズレたまま放置しておくと、思っていた方向とはずいぶん違う方向へと自分を走らせてしまいますから、なるべくそうならないように、ちょっとしたズレの時点で軌道修正する。身体の管理と考え方は同じでこの辺はとても合理的な人間です。
 
それに、テキトウな理由でよしとすると必ず同じミスを犯しますから、それを見込んで失敗については徹底検証するんです。それによって得られることも多いです。しかしそれには相当な気力や粘り根性とともに、俯瞰して全体を見る力がいります。なので、だからこそ「なんのためにこれをやっているのか」という強い動機や目的意識を見失ってはいけないわけです。
 
このように面倒で億劫な作業だけど、整理整頓したり軌道修正したりするのは、自分を見失わないためには重要な役割があります。
 
最初から自力でこれに取り組むのは無理ゲーなので、こういう訓練もレッスンを受けるのがオススメですね。(紙に書き出すのが前提です。紙を何十枚も使います。)しかし何を学ぶにしても、教えを乞うというよりも「自ら学び取る」という構えがそもそもないと身につかないとは思います。私も生徒さんにこのようなレッスンも行っていますが、自ら掴み取るという構えが前提です。
 
最初は不慣れでも、やっていくと慣れていくのが人間です。
人間は適応能力が高いです。
だからそういう環境に身を置くことで新たな自分と出会うことが可能なんです。
 
今日はちょっと言いたいことを言いたいように書いてみました。
ピンとこない人は気にせず流してください。