身体がレベルアップしない理由

昨日、今日と、
DBトレーナー養成コースの授業でした。
 1日6時間の授業で合計12時間。

 
そして今日は初めてのバレエの授業で、
なんと4時間もバレエを行いました。
(そのあと2時間ピラティスも!)

私の授業はマジガチです。
今日、バレエを教えるまでに、座学が8時間、
足の授業やピラティスなどで、4時間程度の授業を経て、実施しました。
 
 

 
 
どこのバレエ教室でも、ここまで学んだ上で稽古をすることはないと思います。
 
でも、大人は身体が相当ゆがんでいますから、前提知識がないまま、
見よう見まねで身体づくりを行うのは、かえって効率が悪いです。
 
人の身体がどのようにゆがんでいるのか。
どうすればそのゆがみが整うのか。
バレエの動きは解剖学的には、どの骨がどのように動いているのか。
 
そういうことを理解して挑むと稽古の質が、
比べ物にならないほどグンとレベルアップするんです。

正直、正しい知識を持たず、ゆがんだまま10年頑張っている人の成果より
正しい知識を持って、1年頑張っている人の方が、相当成果が上がると思います。
 
ちゃんと学ぶこととは、それくらいの価値があると思っています。
 
・・
 
大人になると、ジャンプができなくなります。
それは、足首の可動性が著しく低下しているからです。
 
足首を90度に曲げる動きはできるのですが、
足の甲を伸ばす動き(足関節の底屈)の可動性が、
かなり低下している方が多いです。
 
ジャンプをするとき、
“足の甲を最大に伸ばす”(足関節の底屈)
“つま先まで最大に伸ばす”(足指の関節の底屈)
 
この2つの動作が必須なのですが、
これを正確にできる大人はほとんどいないです。
(訓練をしている人を除いて)
 
「ジャンプをする機会はないから大丈夫!」
と思うかもしれませんが、実は、そうではないんです。。
 
このジャンプと同じ動作は、一歩、歩く度に行うべき動作なんです。
 
つまり、後ろ足で地面を蹴って前に送り出す度に
〈足関節の底屈〉と〈足指の関節たちの底屈〉の動作が必要なんです。
 
それをおろそかにしていくと、どんどん足首の可動性が失われていきます。
 
足の底屈の可動性が失われていくと、股関節の可動性も失われていきます。

つまり、膝をあげる動きができなくなるということです。
(※この足の底屈と股関節の動きの関連性は現代の医学では無視されています。)
 
老人になると、多くの方が、底屈がほとんどできなくなり、
それによって股関節の可動性を失い、
膝をあげて歩くことができなくなり、
膝が上がらないから余計に足の底屈ができなくなり、、、
 
と、負のスパイラルが加速していくのです。
 
一方、バレエの様々な動きでは、ひたすら足の底屈ばかり行います。
 
すると、足裏の筋肉がものすごく発達するのですが
そうすると、股関節の可動性・柔軟性は失われません。
 
次に、「足の底屈を行えば良いのか」ということを知識として理解できたとしても
感覚として、底屈を理解するのに、今度は苦戦します。
 
子供はゆがんでいないので、「つま先まで全部伸ばして」と言うだけで、
簡単に正しい動きをやってくれます。
 
大人は、足やかかとがかなりゆがんでいるので〈足裏の筋肉を正しく縮める〉
という動作がうまくできません。
 
そこは先生が正しい形を何度も教えることが必要です。
(基本的にはその人の身体を触って、
感覚として正しい形を理解してもらわないと難しいです)
 
そこをおろそかにしてバレエの稽古をすると、
今あるゆがみが固定され、それ以上のレベルアップが難しくなります。
 
でも、逆に言うと、かなりゆがんでいる人であっても、
構造を理解し、使うべき筋肉を理解し、正しい形を覚えていけば、
全身の骨はどんどん整っていく、ということです。
 
スムーズに、気持ちよく、自由に動かせる状態は、毎日とても気持ちいいですよ^^
 
4月から学び始めた生徒さんがどれだけ成長するのか、楽しみです!