現状維持が妥当だと思う人たちへ

今日はちょっと起業家として書きたい。
 
コロナ禍に入った時、「早く収束して元の生活に戻ってほしい」と多くの人が願ったけれど、その後、日本は円安が進み、ロシアのウクライナ侵攻が始まり、物価や燃料費が高騰し、多くの家庭に直撃するほどの変化が津波のように押し寄せ、グローバル社会の信頼が崩れはじめ、要は、元の世界には戻れなくなった。
 
 
そしてそういう急激な変化は今後もないとは限らない。
 
だからこれからは、個々人としても「流動することを恐れない」という構えを持つことが良いと思う。
 
でも日本は今だに老舗大手企業が昔のやり方で生き残っていて、年功序列、終身雇用などの現実がありえるので現状維持を選択する人というか、現状維持以外を考えもしない人がまだまだ多い。
 
でももう少なくとも私と同世代か私より下の世代は、その選択は悪手で、固執するより流れた方が結果的に良くなるのだと思う。
 
私自身は一度も就職活動すらしたことのない人間であり、家族やご縁のある周りの人にたくさん助けれらながらほぼ自力で生きてきたわけだけど、当然、会社員の人より不安定だ。けれどその不安定さが私の命を輝かせてきたとも思っている。
 
私より若い人に言いたいことは、「長いものに巻かれるな」ということ。
 
これは実際問題として難しいので、0,1%の人に届けばいいなと思う。
 
長いものに巻かれたとしても、それは一時的にすること。
ずっと依存すると、自分一人では何もできない力のない存在だと思い込んでしまうから。(長いものに所属している自分はすごいと思えるけど、何もない自分をすごいと思えなくなるから)
  
そして巻かれている間は、自立の準備や能力の開発、仲間づくり、良いコミュニティやネットワークを持つなど、依存しなくて良い状態を作ること。(もちろん、遊びや好きなこともすること!)
 
これは別に起業の準備というわけでなく、新たに発展する市場への転職をするための準備にもなる。
 
発展しそうな市場へ人が流れていくことで世の中を動かしていくことができるのだから。
 
ちなみに私は横のつながりが希薄なのでそこがとても脆弱だということは自覚している。だからこそ仲間づくり、良いコミュニティとのつながりの重要性を言いたい。
 
起業初期のころ、私は「商売は売上をあげてなんぼ」だと思っている時期があった。
 
もちろん商売なんだから売上をあげるのは当然だ。でもそれよりも大事なことがある。
 
その仕事によって社会に何がもたらされるかということ。
 
私が今やっている仕事の効果なんて、ものすごく小さすぎて全然社会の役に立っていない。マイクロ法人だし、とても非力だ。けれど会社をやる以上(本当は人間をやっている以上)、そこから事業を考えることを怠ってはいけないと思う。
 
誰も幸せにならない仕事をしていても意味がない。
 
私たちが幸せになった分、地球を壊したり、発展途上国が大変な思いをするような仕事をしていても意味がない。
 
例えば私たち先進国のゴミは最終的にアフリカに行き着いている。自分の身の回りが清潔でキレイなのは自分たちのおかげではないという現実がある。私もそのうちの1人だ。
 
だから大手経営陣はもちろん、起業家であれ、会社員であれ、仕事をしていない人であれ、見てみぬふりをするのはカッコ悪い。せめて見ようよ、と私は思う。
 
いかにして自分があるのかということを理解しないまま、生きるのはカッコ悪い。
 
こういうふうに書くと多分半分以上の人が「偉いですね、私にはそんな考え無理です」と思うのかもしれないけれど、ごく一部の人にとっては力となり、共鳴してくれるはずだ。
 
勝った/負けた、安定/安泰よりも、自分が大切にしたい価値観を貫くことの方が大事だ。
 
これは口では簡単に言えて、実際に行動で示すのが大変なので大衆受けしないとは思うけれど、私はそう思うし、だからこそ私は長いものに巻かれたことがない。そこが一番自分で誇れることであり、一部の人たちが私を信頼してくださる理由の一つだと思う。
 
目的を見失ってはいけない。
 
でも実際は社会に出る最初から目的を見失っている人はたくさんいるのだろうけど。
 
あと最後に、「真剣に仕事をすることは楽しい」ということも言いたい。
 
何かの歯車になると、仕事の楽しさがわからなくなってしまうのはとても理解できる。
 
でもそういうのが得意な人もいるし、実際に社会を回す上で必要な存在だと思う。
 
けれど日本はまだまだジェンダーギャップが激しくて、私のような女性が身近にいない。
 
そこまでコミットして仕事をしようとする人がいない。
自分にはそんな力はないし無理だと鼻から決めている女性が多いのだと思う。
 
それも本当は、セルフイメージ次第だと思う。
 
私は学歴も友達も肩書きもお金もないころでも「自分には無理だ」という考えがなかった。ただ純粋に夢(当初は一流の治療家になる)を追いかけられた。それだけのことだと思う。
 
ちなみに私のような人間は、会社では全く評価されない。(今の私が本来の評価だとすると)

だから私は流動し続ける人生の先で起業して大正解だった。
そういう女性はたくさん埋もれているだろうな~。もったいない。
評価されない状態を自ら維持しているとしたら、あなたはどう思うのだろうか。
 
真剣に仕事をすることは楽しいと思える人は、簡単に諦めちゃダメです。