現代社会の暮らしに適応せずに生きる

昨日は大阪にて美脚セミナーを開催しました。(またまた時間ギリギリまでレッスンしてしまったので、写真は撮れず。。)
 
 
なぜ、身体が崩れていくのでしょうか。それは、日常生活での使い方がおかしいからです。原始時代と現代社会とで圧倒的に異なるのは〈地面〉です。
 
現代社会の地面は「フラットで硬い地面」です。原始時代の地面にはそのような地面はありません。砂地だったり、森の中の凸凹だったり、雨が降ればぬかるみもあったはず。
 
足元が不安定だからこそ、自然と足指を使います。でも、「フラットで硬い地面」の上では、足指を使わなくても歩けます。すると、足指が退化し、足のアーチが崩れ、衝撃の分散がうまくなされず、崩れていきます。現代のヒューマノイドは究極の扁平足。ロボットはそれで良くても、人間の身体は歪み、内臓の機能を含めて故障します。
 
さらに、現代人はよく座ります。デスクワークや勉強、タクシーやバスの運転手などの長時間運転など、ほとんど、〈立つ〉〈歩く〉ということをしない人が増えました。
 
身体は放っておけば、どんどん環境に適応していきます。長時間デスクワークが当たり前の身体、ハイヒールを履いて歩くのが当たり前の身体、満員電車で長時間立つのが当たり前の身体、内股が当たり前の身体。ものの5分程度で、足指を踏ん張って、下腹を引き上げ、背筋を伸ばすことができなくなる身体…etc
 
最近は、学生の椅子の座り方のヤバさに気づきました。(特に背骨と骨盤のポジション)誰か、発達途中の大切な時期の子達に指導してやってよ…と思います。
 
だから最近私は、「現代社会は普通に生きてたら崩れる」と説明しています。普通に生きていて、バランスの良い循環している身体の持ち主をあまり見たことがありません。
 
これからは、身体の正しい知識と正しい使い方を学び、生活の中で工夫して、意識的に循環する機能的な身体を作り上げていかないとと思います。
 
昨日の参加者には、あらゆる細かな工夫点を伝えました。最後の最後に「股関節を柔らかくするには、習ったゴルフボールフットケアがいいですか?」というご質問を頂きましたが、「はい」と答えたい気持ちをこらえて、「皆さんが想像しているような股関節になりたいなら、フットケアだけでは無理です。習ったことを全部やってください。何十年もかけて自分の身体を崩してきたのです。ゴルフボールフットケアだけで良くなるなら、もうとっくに皆んな変わっています」と、お答えしました。
 
また、最初から自分の身体をうまく使えるはずがありません。力を抜くところは抜き、入れるべきところは入れ、正しい手順で、正確に(1つもミスなく)自分の身体を動かす(操る)ことができるようになるには、練習が必要です。ただし、私が教えていることは、氷山の一角の優れた身体の持ち主だけが得られるものではなく、人間の身体の持ち主であれば誰でも練習すれば得られるものです。
 
身体づくりとは、本来、終わりなき旅です。特に30代以降は、老化によるあらゆる衰えを感じることもあれば、訓練による身体の発達・向上のどちらも感じることもできます。訓練をしているかしていないかで、身体年齢にどんどん差が出るでしょう。90年後、100年後まで、自分の骨や軟骨、靭帯、筋肉を持たせるには、現代のライフスタイルでは、なかなか厳しいところがあると思います。
 
でもそんなことよりも言いたいのは、身体づくりの旅は、楽しくてやり甲斐のある旅です!あなたは自分の身体をどのように使っていきたいですか?身体づくりを通して見えてくる世界はとても素敵な世界ですよ!