『動き』そのものに夢中になること

去年10月下旬から行っていた『トレーニングマスター講座』が先日無事終了しました。
 
この講座はオンライン講座『Best Body Club』を使った予習復習必須の講座で、期間内に最低60時間の自主トレーニングを行ってもらうことを目標にがんばってもらいました。
 

 
Best Body Club は1年7ヶ月の長期的な講座ですが、それを含めた内容を直接指導で4ヶ月くらいで行うという結構ハードな内容なのですが、今回のメンバーは本当に予習復習をかなり行なってきてくれていたので、終始、解説抜きで早速練習に取り組めるという形で行えました。
 
ある方は下腹がぽっこりしていた部分が明らかに改善し、何気なく立っている姿勢も背筋がスッと引き上がって高い重心に変化しました。
 
リモートワークで身体の危機感を感じていた方は、最初は本当に呼吸がままならなくて、腹筋がガチガチに硬く、「深く吸って、深く吐く」ということができなかったくらいでしたが、それが見事に改善し、年相応の本来の動きができる身体になってきました。(まだまだこれからも変化できるでしょう)
 
その方がとても嬉しい感想を送ってくださったので、ここでシェアします。
 
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「はやく痩せてきれいになりたい」というような、結果を急ぐ方に対して、桃子さんはよく『動き』そのものに夢中になることを勧めていらっしゃるかと思います。
 
その一端ではありますが、実感を伴って理解できたかも、と思える気づきがありました。
 
私は美容目的というよりは、リモートワーク生活への危機感から講座に参加したのですが、ある日気がついたら膝上のお肉が減っていた、ということがありました。
 
当然ものすごくうれしいのですが、同時にこれはおまけというか、副産物なんだなということもよくわかりました。
 
膝上のお肉がなくなってきているのは、間違いなく私の膝の『動き』が変わったことによるものだからです。
 
動きが以前の私より美しくなったから(ここでいう美しいというのは「機能的」というニュアンスが強いかと思いますが)、その結果としてかたちが美しくなるのは当然のことで、だから安心して動きに夢中になっていればいいんだなぁと思ったのです。
 
もっと言うと、動きに集中していれば遅かれ早かれ美しくなることは織り込み済みなんだから、わざわざ美しくなることを目指す必要がなくなるのか、とひとりで納得したのでした。
 
最近は気を抜いているときの自分の体の状態が、少しずつわかってくるようになりました。
 
利き足ではない方の人差し指から薬指にかけての存在感が消えがちとか、膝裏の伸びがすぐ甘くなるとか、姿勢を良くしようとして肋骨をぱかっとさせていたとか。
 
これまでこういうことに気づけていなかったので、今はその発見自体をおもしろがっているところです。
 
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骨の動かし方が変化したから、肉付きや骨のポジションが変化したのだということを、しっかりと理解していただけたことが、私は何より嬉しいです。
 
「いかに誠実に自分の身体を動かすか」というプロセスの一つ一つが、あなたの身体を作っています。
 
雑に動く人はそれ相応の身体となり、誠実に丁寧に動く人はそれ相応の身体となります。
 
自分の身体を無視して、ガンガントレーニングをすれば良いってもんじゃないんです。
 
自分の身体を見ようとせず(感じようとせず)に、「美脚エクササイズ」と言われているものに取り組んでも、私に言わせればそれはかなりお門違いなことをやっているということなのです。
 
「色々努力しているのに変わらない」という人は、そこの視点が抜け落ちているはずです。
 
これは本当にとても大事なことなのですが、なんでもかんでも「時短」「ながら」で、プロセスより結果を重視し、日本古来からある「間」を恐れて生き急ぐ現代の価値観を内面化している人にはなかなか伝わりづらいです。(そういう自覚すら持てない人の場合はどうしても伝わらないです)
 
対面で直接指導を受けるときは、皆さんぜひ、その人の佇まいをみて、真似たり吸収しようとしてください。情報だけに価値があるのではありません。身体のことは特に、真似るということから得られることはたくさんあります。(学ぶの語源は真似ぶですからね◎)
 
そして、自分の身体を感じること。
これもかなり無視する習慣になっている人は多いと思います。
変わらなくてガッカリしている人は、努力の矛先を変えてみてくださいね!