8年前より美しくなった足

この写真は、私がまだ駆け出しの頃から私のメソッドを知り、学んでくださっている方の足。

8年前と現在の写真を見比べてください。
 
  
●8年前の写真

 

 
●現在の写真

 

 
同一人物とは思えないくらい、足の形が変わっています。
 
ビフォーの写真は、足指の関節の付け根(MP関節)から反っているのが明らかです。
 
しかし現在の写真では、その反った変形がかなり改善し、足指がすっと伸びているのがわかります。
 
この方は側彎症の傾向もあり、比較的関節が柔らかいので歪みやすい体質です。
 
例えば、足に悪い靴を履けば簡単にその靴の影響を受けて変形するし、変形したまま硬い地面(コンクリートやフローリング)の上を歩き続ければ、その変形が回復する機会はかなり奪われます。
 
でも8年前に身体の使い方について熱弁する私の話を楽しそうに聞いてくださって、レッスンにも通ってくださり、その後もずっとその教えを大切にしてきてくれました。
 
そしてここ最近、久しぶりにレッスンを受けに来てくださって、そしたらすごく足の形が良い方に改善していたので私もとても驚いたんです。
 
この方はバリキャリで、仕事大好き人間でもあります。
睡眠時間が少なくてもやりたい仕事はバッチリできてしまう人なので、決して時間に余裕があったわけではないはずです。それでも自分の身体のことを疎かにせず歳を重ねられたのだなと、足を見ればすぐわかりました。
 
10年くらいの長い時間を、まったく身体にかまわず過ごすか、適切に対処して過ごすかでは、全く違う結果になるということを前々から訴えてきましたが、この写真で理解してくれる人が増えるのではないかと思います。
 
何もしない10年では、それでも年はとりますから最低でも-10よりも劣化する結果となり、その10年の間で怪我や故障などをした場合はマイナスのスピードがさらに加速して−10の2倍や3倍に劣化する可能性もあります。
 
しかし適切に対処する場合は、加齢は避けられないにもかかわらず、+-0どころかプラスに転じることだってあるということです。
 
本人がきちんと身体の扱い方を理解したい、身につけたいという意思さえあれば、できることは山ほどあります。そしてそれは若い人ほどダメージが少なく、資源はたくさん残されているので、私の言っていることを理解するのに全然苦労がいらないでしょう。
 
しかし自分の身体にさほど関心がない人や身体に危機感がない人に訴えるのは難しいものです。
 
対処療法的なものは頭を使わず、時間や労力もかけないので簡単便利です。
しかしこの生徒さんのような成果は絶対に得られないでしょう。
 
「足の変形が多少良くなったくらいがどうした」
と思う方もいるかもしれません。
 
足は身体の土台です。
足の使い方が変わることは、身体の動かし方そのものが変わります。
そして身体の使い方が変われば、活動自体のポテンシャルも変化します。
身体が元気だと、考えることも、人とのコミュニケーションなどにも影響するはずです。
 
膝を痛めている人は、ほとんどのケースが母趾の先端が地面から浮いています。(地面に触れていないのでツルツルしています)
 
自分が70歳になったとき、膝がパンパンに腫れ上がり、水が溜まるなんてまさかと今のあなたは思うかもしれませんが、現在のあなたの足の親指の先端が地面についていなければ、その可能性から逃れることはできません。
 
膝が腫れたら自由に動くことができません。
車椅子になったり、人工関節の手術を受けることになるかもしれません。
膝にはそこまでの影響はなくても、ふんばれなくて後ろに転倒して、腰椎を骨折するかもしれません。
 
歩けなくなったことで食生活が変わり、内臓の病気に至るかもしれません。
病院通いに時間とお金を費やす生活になってしまうかもしれません。
 
「そんなことを考えてもキリがない」という気持ちももちろんわかります。
 
私も「将来苦労するから今のうちにできることをやれ」と訴えるのはナンセンスだと思います。
 
しかしその生徒さんは、自分の身体を大切にすることで、かけがえのない今の身体を手に入れられました。
 
それはきっと、身体を大事にしなければ得られることのない人生のはずです。
 
よかったらこの写真をみて、いろんな人生がありうるということを想像してみてほしいなと思います。