骨盤のニュートラルポジションを掴むには

今日は「骨盤」に特化したワークショップを実施しました。

骨盤は6方向に動く構造を持っています。
そのため歪み方は人それぞれ違います。

それに加えて、
前後左右の重心のズレによっても
またそのズレの度合いによっても
もっというと、その人の骨格によっても
歪み方は違うわけです。

股関節が正しく動かないことで生活に支障をきたしている方は少なくありません。

ピラティスでは、全く歪みのないポジションのことを「ニュートラルポジション」と言います。

骨盤のニュートラルポジションを身体で理解するには「動きに対する精密な理解」がある程度必要です。

骨盤のニュートラルポジションを安定させるためには
骨盤の底から「骨盤底筋群」が働き
骨盤の正面から「腹横筋」という腹筋のインナーマッスルが働きます。
また、骨盤の後ろからは脊柱起立筋の中の主に「多裂筋」という筋肉も支えてくれます。

これが身体の深層にある筋肉なので、感覚を掴むのに最初は苦労するのです。
一度で理解できる人はほとんどいないと思います。

私自身の理解のプロセスも、概念を知ってから段階的に理解が進み、明確に掴む(=コントロールできる)までに1年半かかりました。(具体的には、きちんとした養成所で学んで半年後くらいのことです。)

なので私はピラティスの初期段階のことを「ヘレンケラーの世界だ」と説明したりします。

それは今までなかった概念を「あるんだよ」と仄めかされて、何度もそれを掴もうと練習して、ついには実感するというプロセスを辿るからです。

なので今日のワークショップはとても地味な練習ばかりだったのですが、3時間かけて骨盤のニュートラルポジションを掴むためにみなさん一人一人のフォームチェックをしながら練習しましたから、おのおのが筋肉を正しく使っている感覚や正しい骨のポジションについての理解が少しでも掴めたはずです。

私は学生時代のテニスの部活で骨盤と背骨がとても歪んでいましたが、今ではその差がごくわずかという程度です。(当時は左腰痛/お姉さん座りが片側しかできない/股関節の一部の皮膚が痺れて感覚がない/などの症状があるほどの骨盤の歪みがありました)

自力で自分の骨の歪みが改善できるというのが、ピラティスやバレエエクササイズの面白いところです。

もちろんそれらのエクササイズをただ単にやっても意味がなく、何をどう意識して動作するかというところを理解して実践するからこそ、骨が動くわけです。(まるで歯列矯正のように)

しかし、股関節の問題は股関節だけにあるというわけではありません。
まずなんといっても、足の使い方が股関節に大いに影響していますし、背骨と肋骨の歪みも影響しています。どの影響が一番強いかは人によって違います。

なので私としては、足の使い方を特に重視する基礎講座と、骨盤WS、背骨WSでそれぞれ教えることを一つの身体の学びとして捉えてほしいなと思っています。ちなみに、私は身体は下から作り上げるべきと考えているので、優先順位は下からです◎

※私の様々なレッスンは公式メルマガで発信しています。

お越しくださった皆様、ありがとうございました!
(毎度、写真は撮影できず。。)