ダイエット・身体づくりがうまくいく人の身体観

コロナが来てから運動量が減ったはずなのに、私の背骨の可動性は20代のころの全盛期に戻りつつあります。急に「逆立ちしたらキープできそうな気がする」という感覚になり、やってみるとレベルアップしているのです。正直大した練習もしていないです。
 
 

私は自分の姿をSNSに上げているので、自分を客観的に見る機会が多くあります。それで自分の身体をぼーっと見ていたら、動いていない関節が見えて、それに対して改善するアプローチをとりました。あとは骨と筋肉の設計図は頭に入っているので、「どうすればその関節が動くか」ということは熟知しています。
 
自分の弱点を見抜く目と、身体で感じる力と、知識があれば、いかに効率よく身体を進化させることができるかということを、私はいつも自分の身体で感じています。
 
私は20歳のころ、若気のいたりで車で単独事故を起こし、首を痛めています。
(車体は一発廃車。エアバックも出てきました。山道の急カーブを時速60Km以上のスピードで曲がろうとしてガードレールにぶつかる)
それと、中学高校のソフトテニスの部活によって骨盤と背骨は今と比べてものすごくゆがんでいました。お姉さん座りが片側しかできないくらい、骨盤がゆがみ、肩甲骨あたりの背骨は見た目にも〈くの字〉に曲がっている箇所がありました。
 
それでも、それ以降の20代は師のもとで身体の勉強を始め、バレエとピラティスをしっかりと学んだので、身体はものすごく軽くて元気でした。それは朝起きて速攻でダッシュができるほどの感覚です。26歳からピラティスを学びましたが、その後、背骨の〈くの字〉はなくなりました。
 
ところが30歳から起業し、一気に忙しくなりました。
そこから約2年はバレエもピラティスも一切行う時間がなくなり、自分の身体をおろそかにした結果、ある日首を痛めてしまい、両腕から指先まで痺れが走りました。それは3ヶ月くらいは持続したと思います。
 
それ以降、背骨の柔軟性が落ちました。
 
「やってしまったー」という感じでした。人の身体はすでに持っているものを維持することは簡単ですが、一度故障すると戻すのはかなり難しくなります。
 
でも、3年前くらいから仕事の時間を減らし、バレエやピラティスをする時間を確保しました。徐々に身体の感覚が戻っていくのは感じていましたが、ここにきて、背骨の可動性が全盛期とならぶほどになりました。身体のコントロール力や体感(身体で感じる感覚のレベルのこと)は訓練を続ける限り、年々高まりますから、元に戻るどころか、20代の自分を追い抜かすかもしれません。
 
この感覚を、この身体観を、身体づくりや容姿へのコンプレックスなどで悩んでいる方に伝えたいなといつも思っています。
 
ダイエットやら、身体づくりで失敗する人は、決まって短期で結果を出そうとする人たちです。短期間だけがんばっても、自分のコンフォートゾーンが変わらない限り、元に戻ってしまうんです。そうではなく、考え方、見ている世界から丸ごと変えていくことが、二度とリバウンドせず、ずっと更新しつづけていける道だと思うのです。

ある生徒さんが良いイメージを教えてくれました。
「桃子メソッドをダウンロードはしているけど、インストールができていない」と。

PCでもダウンロードは簡単だけど、インストールは時間がかかりますよね。
ダウンロードはいわば、〈頭で理解する〉ということでしょうか。
それをインストールするには時間が必要です。
 
それを面倒くさいと捉えるか、それ自体を楽しく取り組むか。

私が身体づくりにおいて失敗しない最大の理由は、多分、結果を求めていないからでしょう。身体を動かすその瞬間瞬間が好きなだけなのです。身体のことを感じること自体が好きなだけなのです。
 
「○○ができるようになりたい」というのはあまりありません。
意欲が全くないというわけではありませんが、執着がないのだと思います。
 
悩んでいる人は、身体との向き合い方というか、捉え方を変えていってほしいなと思います。