〈落ちたモノを拾う動作〉かかとの引き上げがあるとき

《解説》

 
下に落ちたモノを拾うときなどにする動きについての解説です。
モノを拾おうとかがむとき、〈ないとき〉の写真のように、重心が後ろ脚に残ったままかがむと、同側の仙腸関節(骨盤の腸骨と仙骨で成す関節)に無理がかかり、腰を痛めたりする原因となります。
 
 
つまり、仙腸関節に無理がかからないようにするには、(後ろ脚の)足指や足首の機能(柔軟性)が関係するということです。
 
普段から足指や足首の機能が発揮されていないと、こういうふとした動きでギックリ腰などで腰を痛めてしまいます。
 
ちなみに、拾う動作で最も腰を痛めやすい動きとしては、右手でモノを取ろうとして、左脚が前、右脚が後ろの状態で、右脚に重心があるときです。
これは、身体のねじれが一つ増えるので、余計に左の骨盤に過度な負担がかかってしまいます。
 
良いかがみ方はこれだけではありません。
〈あるとき〉の写真のようなかがみ方は、片足重心の安定性と、ある程度の背骨の柔軟性がいりますので、少々難しいと感じる人もいるかもしれません。
 

 
例えば、もう少し足幅のスタンスを広くすると、屈伸する角度が緩くなるので楽になります。また、写真のように、同側の手足が前に出る動き(ナンバ走りと同じ)はねじれが一つ少なくなるので故障しづらくなります。
 
多くの人は、自分の身体の使い方で歪みを生み、故障しています。
自然に無理のない動きができる身体になるには、やっぱりまずは足が大事です!
 
身体づくりをする理由は、見た目のためだけじゃありません。
スムーズに身体を操り、疲れない・故障しない身体でパワフルに活動するためにも動作を学ぶ価値はあると思います。なので、「見た目はどうでもいい」と思っている方にも、関係あることをお話ししています。
 
むしろ私はこう見えて見た目は二の次派です。
正直、美脚・美ボディになりたくてがんばったことは一度もありません。
ただただ、身体を設計図通りに動かせばその瞬間に身体が変化していったり、身体が軽くなることが面白くて、のめり込んでいきました。
 
重力に対して正解な動きを繰り返すと身体がみるみる変わっていく不思議。
それはまるで、地球と(宇宙と、神様と)遊んでるみたいで楽しいのです。
ダイエットのための運動なんて全く楽しくないです!
でも神遊びなら、楽しいですよ!(←壮大)