いつの間に身体は崩れていくのか

身体はどうやって崩れていくのでしょうか。
それは、日頃の身体の使い方によって
起きています。
 
骨格の変形は、子供のうちから始まります。
 
それは、たとえ5,6歳の子供であっても、
足指を曲げる(底屈)と、
すでに痛みを感じる子もいます。
(ポキっと鳴るので、面白がる子供もいますが)
 
 
あらゆる悩みで私の元に来られる生徒さんたちのお話を聞くと、
「小学生の後半から足指が曲がっていた」
「中学生から脚が太くなり出した」と言った声もよく聞きます。
 
あと、学生だと、授業中の椅子の座り方がとてもまずい子が多いのかもしれません。
特に男子に多そうな気がするのですが、骨盤が後傾しきった状態で
座るくせがついており、そうすると、脊柱起立筋(うち、主に多裂筋)が
完全に萎えてしまいます。
 
誰にも指摘されないまま10年ほど過ごすことで、
20代前半の時点ですでに、骨盤のニュートラルポジションが
全く取れない骨格になっている人も、結構目にします。
 
そして、大人になってから、ハイヒールやパンプスを履いたり、
スーツやタイトスカートなど、身体に制限がかかる服装をしたり、
長時間のデスクワークや長時間通勤、長時間重い荷物を持って歩くなど、
あらゆる要因が重なって、一気に骨格の崩れが加速していきます。
 
20代前半までなら、ちょっと指摘するだけで、
すぐにコツを掴み、劇的に、あるいは人によっては、
跡形もなく変形を治すこともできるのですが、
 
誰にも指摘されないというのが、なんとも歯がゆいですね。
 
20代後半になると、骨格の機能を正常に戻すには、
ある程度、知識と反復練習が必要になります。
 
私のスタッフの愛里(えり)は、25歳から(最初は生徒として)
私のメソッドを始めていますが、27歳からトレーナー養成コースで
1年間、本格的に学び200時間程の練習をしたことで、
全く失っていた機能を取り戻すことに成功しています。
 
彼女は26歳から入社していますが、
それまではパンプスとタイトスカートで8時間+ほぼ毎日残業で、
立ち仕事をしていたので結構、悪い状態からのスタートでした。
 
私の生徒さんは、40代や50代の方が多いですが、
そうなると、もちろん、変形度合いは、20代と比較すると、かなり進んでいます。
 
でも、それまで4,50年かけて、変形が進んだ割には、
適切に意識を向けて訓練すれば、全く失っていた機能を
取り戻すことも、十分可能です。

とはいっても、身体づくりは、できるだけ早めに取り組むのが最も簡単に済みます。

50代の身体機能変化の一例(左:ビフォー 右:アフター) 

 
20代の身体機能変化の一例(左:ビフォー 右:アフター)