背そらしのやり方<基礎まとめ>

今日はとあるヨギーニの先生が
レッスンに来てくださいました^^

そこで、「背そらしのやり方」について
質問が出てきたので、今日はそのルールを
ここでも説明してみたいと思います。

背そらしとは、背骨が伸展する動きのこと。
4足歩行の動物たちにとってはほぼ無縁の動作で、
2足歩行の私たちだからこそ、発達した動きです。

背そらしにはいくつか厳密なルールがありますが、
そのルールを守らず行ってしまうと、
腰や首などを痛める故障に至ることが多いです。

ちなみに私は開脚よりも、背そらしのほうが
どちらかというと得意かなと思います。
中国雑技団みたいな方たちには全く及びませんが
結構、背そらしを知り尽くしているので
ぜひ興味のある方は学んでください♪

<ルール1> “背そらしなのに使うのは腹筋”

例えば、うつ伏せの状態から上体を反らすような動き。
ピラティスではコブラとかスワンとか言う
エクササイズですが、このエクササイズを行う時
必ず、終始意識をしなければならないのが「下腹部」

口から息を吐きながら、膣を引き上げ
お腹全体を凹ませていくようにして下腹部を引き上げます。

イメージとしては、うつ伏せ状態でおへその下にいくらちゃんがあって、
そのいくらをつぶしてしまわないように
引き上げ続けてエクササイズを行うという感じです。

その意識を怠ると、骨盤と肋骨の位置関係が狂い、
その分背骨に過度に負担がかかり、腰痛に直結します。

逆にその意識がバッチリできていると
背筋がしっかりと適切に働き、くびれまでつくれます♪

もちろんこれは、立位で背そらしを行う時も同じ意識が必要。
さらに立位時の土台は「足」になりますので、足裏でしっかり踏ん張る意識と
下腹部の意識を連動させて下半身の土台をより強固に安定させます。

(もっと言うと、膣を引き上げることで内ももの筋肉も連動して使い、より骨盤を安定させます)

<ルール2> “背骨を最大に伸長させる

口から息を吐きながら下腹部を引き上げたと同時に、背骨の意識が連動して始まります。

バレリーナのように、呼吸に合わせて背骨を最大に伸長させる。
これをピラティスの用語では「中軸の伸長」といいます。

実際に、背骨と背骨の間に隙間がよりできるため
この意識をし続けていると、身長が伸びます。
私は1.5センチ伸びました。
生徒さんは2センチ伸びた人もいます。

ここまでのおさらい。

1、口から息を吐きながら下腹部引き上げて

2、と同時に背骨を最大に伸長させる意識

という感じ。

<ルール3> “肋骨コンパクト&肩甲骨下げて首長く”

背骨を最大に伸長したと同時に次に行うのが
“肋骨コンパクト&肩甲骨下げて首長く” です。

息を吐いていくと、肋骨は小さくなっていきます。
肋骨がコンパクトになっていくと、肩甲骨の可動範囲が広くなりますので
肩甲骨を最大に下げます。

イメージとしては、お尻にある仙骨に向かって肩甲骨が引っ張られていくような感じ。

ただし、この時、
下腹部の引き上げの意識が抜けていると骨盤と肋骨の位置関係が狂い、
その状態で肩甲骨を下げることによって、反りすぎになり腰痛に直結しますので、

「必ず肩甲骨を下げるときは、下腹部の意識とセット」と覚えてください。

肩甲骨を下げると耳から肩の距離が最長になります。
イメージは首長族。
もしくは、首にギブスをされている状態をイメージしてください。
もっとも背骨が伸長し、肩甲骨を下げるとセルフ首長族の完成です。

首長族のポジションとは、
“首の前も後ろも同じ長さであること” がルールです。

ここがヨガのやり方ではあまり具体的に
教えない方もいるようなのですが、
背そらしを安全に行うとき、必ず守って欲しいのは、
”後ろの首も長く保つこと”。

しかし、背を反らそうとして、
後ろの首にしわをつくって(=後ろの首が短くなる)
反ろうとする人がいます。

そうすると、肩甲骨が逆に上に上がりやすくなり、
首の骨への負担が増えてしまいます。

なので、「首は前も後ろも長く」と覚えましょう。

おさらい。

1、口から息を吐きながら下腹部引き上げて

2、と同時に背骨を最大に伸長させる意識

3、と同時に肋骨コンパクト&肩甲骨を仙骨に向かって下げ&首長族の状態

この体幹の準備ができてからしか背骨は反らせてはいけません。
この3つのルールを守らず行い続けると故障に至ります。

さらに、立って背そらしを行う場合は
先ほども言いましたが、必ず「足裏の踏ん張り」が必須条件です。

1~3の意識はうつ伏せから行うときの準備。
立って行うときは必ず「足の準備」を怠ってはいけません。

・・

体の使い方を書き起こしてみるとやっぱり相当な文章量になりますね。

しかし実際使い方に慣れてしまえばこの説明したことは、
一瞬で意識して動くことができます。

体の使い方のルールを知っているかいないかで
使う筋肉や関節の負担度が全く違いますから
ボディラインに差が出るのも納得してもらえるのではと思います!

どうせ体を動かすなら、ルールを学ぶのが理想ボディへの最短の道♪
ボディラインはこのような知識があれば自分の意識で変化させることができるんです◎

最後に桃子の背筋トレーニングをしている動画を…