バリ舞踊からわかったこと

ガムランの素敵な音色に合わせて
独特で美しい動きで踊る、バリの伝統舞踊。
 
先週、開催したバリセミナーの最終日の
パーティーの際、バリ舞踊の先生と一緒に
踊ったのですが、そのとき改めて、
先生の手をみてびっくり。


 
ありえないくらい手の指をそらせて踊っているんです!
しかも、手首を90度に背屈した状態からの
指反りですから、相当きつい動き。
 
私もやってみると最初は、
「えー!指がまっすぐくらいにしかなれない!」
 
でもその後、くやしいので一生懸命やっていると
少しは反れるようになりました(笑)
 
そのなんとも言えない美しさに私は直感で
「この動きは人間の体の理にかなっているはず」
と感じました。
 
帰りの空港で、バリの絵画がたくさん
飾られていたので、眺めていたときに感じた
発見や気づきを書いてみようと思います♪
 
・・
 
1、バリ舞踊の動きは理にかなっている
 
バリの伝統舞踊の基本的なポーズをみると
脚は外旋(膝とつま先が外向き)で
バレエで言うとプリエと同じ状態。
 
そして、腕は内旋(肘が内側にねじれる)
で肘を張っている状態なのですが、
これもバレエと同じ方向の使い方。
 
そして、バリ舞踊は肘を張った状態での
内旋からさらに、手の指を思いっきり反らせています。
この動きは、初心者にとってはかなり難しいのですが、
関節を制限する動きではないと感じました。
 
2、バリの民族衣装は、脚の動きに制限をかける
 
バリの民族衣装って、独特のデザインや配色で
本当に素敵なドレスですよね^^
ロング巻きスカートが特徴的です。
 
バリの宮廷の様子が描かれた絵画を見ていると
男性はあぐらをかいているのですが、
女性はロング巻きスカートなので、
横座りか正座をしていました。
 
現代のバリ人の体型をみると
上半身より下半身の方ががっちりしている方が多いです。
ウエストはかなり引き締まっているのですが、
足首はくびれていない方が多い。
脚自体は日本人よりは歪んでいません。
 
3、桃子の考察
 
ここからは私の考察ですが、
バリの民族衣装的には、巻きスカートで
あぐらがかけない女性は股関節に常に制限がかかっており、
バレリーナのように足の甲を伸ばす歩き方ができず、足首が寸胴になりやすい。
 
でも、バリの伝統舞踊の動きは、股関節が外旋します。
女性たちも踊る時は、巻きスカートが
プリエの動きができるようになっているので
下半身に血液やリンパが循環しやすくなります。
 
つまり、踊りは体にとって良い。
民族衣装は体に制限がかかる。
ということかな!?
と、絵画をみて一人で仮説を立てていました。
 
ちなみに日本は、着物はバリの民族衣装よりも
さらに股関節の動きを制限しやすく、
日本舞踊でもプリエの動きがなく、
「膝を外に向ける=行儀が悪い」
と認識されてきたため、脚にとっては
なかなか自由に動ける機会が少ないはずです。
 
だから日本人だけ異様に歪みやむくみや
下半身太りで悩む方が多いのかなと思いました。
 
※ちなみに、本物の日本舞踊の先生は
“絶対に膝が内側に入らないように気をつけている”
そうです。
 
本物の先生は”内股厳禁派”
でも、素人が見たら、内股にしている風にしか
見えないので、きちんと踊れている人が
少ないのかもしれません。
 
内股で外体重が最も脚のラインが崩れる動きです。
(バレエはその逆で外旋・内重心)
 
・・
 
現代の服はかなり自由になり、
正座をしない家庭もだいぶ増えたと思いますので
日本もバリも、脚がずいぶんと自由になったと思います。
 
でもその国民の骨格は、それまでの長い期間、
民族衣装と民族舞踊によって影響されてきたのではないか?
というのが私の最新の仮説です♪